レディースプロジェクト

この記事は取材当時のものです。

新宿レディースショップのリニューアルオープンが最初のミッションとなった「レディースプロジェクト」。未婚の方から育児中のママまで多様なライフスタイルを持つ女性社員たちが集まり、女性ならではの視点を新店舗に反映させました。どのようなアイデアを出し合い、どのような成果が得られたのでしょうか?プロジェクトに参加した社員2名に、当時を振り返ってもらいました。

profile
  • 銀座本店・新宿レディースショップで販売を経験後、商品部仕入開発課・販売促進部販売促進課を経て、新設の販売促進部PR戦略課に異動。育児休暇から復帰した本部スタッフとしてプロジェクトに参加。

    塚本 聡子 
    販売促進部PR戦略課 課長代理
    1995年 入社

  • 光が丘店で販売スタッフとしての基礎を学んだ後、新宿レディースショップに転勤し、店長代理として活躍。プロジェクトには、新宿レディースショップのスタッフを代表して参加。

    柴田 佳子 
    新宿レディースショップ 店長代理
    2002年 入社

女性の視点を店舗に反映するため、
女性社員が集まってディスカッション。

自分の技術を磨き上げることで、
お客様に喜んでいただけます。

    • 柴田:アイデア提案制度など、和真には社員のアイデアを取り入れようという社風があります。なかでも、「女性の意見を店舗に反映させよう」という意図で立ち上げられたのがレディースプロジェクト。経営陣に男性が多い和真では、新しい試みでしたよね。

    • 塚本:そうですね。マーケットの主導権は女性が握っていると言われています。和真の店舗でも、女性のお客様がご主人様を連れてきたり、お子様のメガネをお母様が選ばれたり。そういう意味でも、女性の意見を取り入れられる良い機会でしたね。

    • 柴田:プロジェクトがスタートしたのは、2014年でした。新宿レディースショップの改装が決まった頃。

    • 塚本:毎月みんなで予定を合わせて集まって、1日中話し合いましたよね。女性ばかりだから、お昼ごはんの時はキャッキャしながら(笑)

    • 柴田:そうそう(笑) 普段会えない他店舗のスタッフや、育児中の方ともお話できる貴重な時間でしたね。

ミニテーブルや
ハーブティーサービスなど、
お客様に喜ばれるアイデアが
数多く実現。

    • 塚本:商品棚から小さなテーブルが出るようにしたのって、柴田さんのアイデア?

    • 柴田:はい。お客様のメガネや荷物を置いたり、選んでいる途中の商品を手元に並べたりできるように。「他のお店ってどうなっているのかな?」と思って、お買い物ついでにアクセサリーショップに寄ってみたんです。すると、店内にあったミニテーブルが便利で。商品棚から出るようにすれば、スペースも取らないし良さそうだなと思って……。

    • 塚本:他業種のお店にヒントがあったりしますよね。私も美容院を参考に、ハーブティーサービスを提案したんです。メガネって安いお買い物ではないし、店内で過ごす時間も長い……そこに美容院との共通点を見つけて。私が通っている美容院ではハーブティーを出してくれるんですけど、とても満足感を感じていました。それなら、和真でも同じようにサービスしたらどうかと。

    • 柴田:ハーブティーサービスはとても喜ばれていますね。「何が入っているんですか?」「どこで買えますか?」なんて聞かれることも(笑)あまりに好評で、他店舗や催事でも採用されるようになりましたね。

    • 塚本:催事限定ですが、ヘアメイクサービスのアイデアも実現しました。プロのヘアメイクさんがお客様のお顔や髪をきれいにして、選んだメガネを掛けて写真撮影……。

    • 柴田:来店された時のお顔と、お帰りになる時のお顔とで、表情がまるっきり変わりますよね。うつむき加減だった女性が、最後には胸を張って「どこかに寄って帰ろうかな」なんて。

    • 塚本:メガネが変わったうえにプラスαできれいになって、自信が付くんでしょうね。他にも、視力測定の時などに上着を掛けておけるクローゼットを置いたり、ご試着時に横顔も見やすいように三面鏡を設置したり。

    • 柴田:今までは横顔を見るのに手鏡をお渡ししたり、スマホで撮影したりしていましたが、大きな三面鏡はとても便利です。上半身全体を映せるので、お顔だけでなく、ファッションの一部としてコーディネートのバランスを確認できるようになりました。

苦労したのは、
会社へのアイデア提案。
みんなで絵を描き、
売上に貢献できると証明。

    • 柴田:「丸い什器を導入しましょう」って会社に提案した時は大変でしたね。
      ※什器(じゅうき)‥ 商品陳列棚などの総称

    • 塚本:そうそう。女性ってシャープなものより曲線的なものを好むし、お子様連れのお客様からすると角のある什器は安心できないんですよね。だから提案したんですけど、「丸い什器はコストが高いし、商品もあまり多く乗らなくなるのでは?」と会社から言われてしまって……。

    • 柴田:みんなで什器の絵を描いて、試しにメガネを置いてみて、「これくらいメガネが乗るので大丈夫です」って証明しましたね。

    • 塚本:コスト面の問題も、店舗内の全てを丸くするのではなく、目に留まりやすいエントランス周りやカウンター周りに丸い什器を置いて、奥の方には通常の四角い什器を置くなどバランスを取りました。会社に納得してもらうのは大変でしたけど、経営陣の考え方にも触れられたからこそ、より良い形に辿り着けたんじゃないかなぁ。

お客様からもスタッフからも好評。
改装後の売上は、
毎年伸び続けています。

    • 塚本:おかげさまで、改装後の新宿レディースショップは売上も右肩上がり。少し苦労している店舗もあるなか、この好調ぶりは凄いことだと思います。

    • 柴田:お客様からも「雰囲気が明るくなって入りやすくなった」とか、「アロマの香りが心地よくて、ついつい長居しちゃう」なんて仰っていただけます。実はエントランス側と奥側でアロマを変えているんです。エントランスには爽やかな香りを使って、視力測定などでお客様が長く過ごす奥側にはリラックスできる香りを。お買い物が終わった後、お友達とハーブティーを飲みながらくつろいでいるお客様もいらっしゃいますよ(笑)

    • 塚本:お友達と一緒に長く過ごしてくださるのは、クチコミにつながるので有難いですね。女性は周りのおすすめを重要視しますから。

    • 柴田:今回の改装はスタッフからも好評でした。「明るくなったのでお客様のお顔を撮影しやすい」「什器が小さくなった分、身動きを取りやすい」などの声が挙がっていますよ。

働きやすい
職場環境についても話し合い、
半休制度が実現しました。

    • 柴田:女性が働きやすい職場環境についてもディスカッションしましたね。

    • 塚本:2児の母から意見が挙がったのが、半休制度。レディースプロジェクトから会社に提案して、採用してもらうことができました。

    • 柴田:これまで育児中の社員は、子どもの予防接種や保護者会などがあると、丸1日休まなければなりませんでした。未婚者と既婚者で休む日数に差が出てしまってはいけないし、「周りに迷惑をかけないように」と気を遣いながら休暇を取得していたんですよね。

    • 塚本:今では、子どもが風邪を引いて病院に連れていく時など、半休制度は便利に活用されているそうですよ。

    • 柴田:定年まで働いている女性社員って少ないのが現状。でも、孫がいても働けるような職場にしていけると良いですよね。

    • 塚本:出産・子育て・介護や旦那さんの転勤……。そういうライフイベントで、頼れる仲間が和真を去ってしまわないように。レディースプロジェクトだけでなく、働き方の選択肢を増やせるように社員みんなで考えていきたいですね。