レンズのよくあるご質問

監修 眼科専門医 川端 秀仁(かわばた眼科

  • メガネレンズを選ぶ際のポイントを教えてください。

    メガネレンズは大きく分けると、ガラスとプラスチックに分類されます。その各素材の中でも、以下の大きな3つの要素によりその性能が決定されます。
    メガネレンズの基本的3要素
    1.屈折率
    2.アッベ数
    3.比重

    今回は上記要素のうち、お客様が実際眼にしたり、耳にしたりする機会が多く、店頭でレンズ決定する際に目安となる「屈折率」について簡単にご説明いたします。

    ■屈折率とは・・・
    光は違った物質に入ることによって、曲がる性質をもっています。この現象は「光の屈折」と呼ばれ、この屈折の割合を示す量を「屈折率」と言います。
    メガネレンズに表示されている「屈折率」の数値が大きいほど薄型のレンズということになります。
    では、屈折率が大きければ全て良いかというと、そうではありません。一長一短という事実はレンズにもあてはまる訳で、フレームの玉型やサイズ・個々人の度数等により「薄いけれど重い」などということも起こりうるのです。
    ですから実際に店頭でレンズを選ぶにあたっては、ぜひ販売員とご相談ください。
    お選びになったフレームのデザインや素材、玉型の大きさ、そして各個人の度数等を考え合わせて「最適なレンズ」選びをお手伝いいたします。現在お使いのメガネレンズとの比較や長・短所等も考え合わせながらお選びいただくことが、レンズ選びのポイントともいえます。

    →レンズの基礎知識

  • 非球面レンズとは、どのようなものですか?

    眼鏡店で店員から「メガネレンズには球面タイプのものと非球面タイプのものがあります。」とか、「非球面レンズは、少々値段が高くなりますが、歪みが少なくレンズ厚も薄くなります。」等の説明を受けた経験をお待ちの方も多いはずです。
    今回はその非球面レンズについて解説しますが、一般の方に分かりやすくする為に厳密にいえば不正確な表現となる場合もありますので、予めご了承下さい。
    レンズを通して物を見ると、真っ直ぐなはずの線が曲がって見えたり、真四角なはずの形が樽型に見えたりすることがあります。この様に歪(ゆが)みのでることを収差(しゅうさ)と言います。収差には大別して、5種類ありますが、下図はその内のひとつである歪曲(わいきょく)収差の例です。
    glasses_il07
    これら5種類のレンズ収差を、1枚のメガネレンズ(レンズの表側と裏側の2面)で取り去ることは出来ません。カメラに詳しい方ならご存じのように、中級機種以上なら少なくとも3枚以上のレンズが組み合わさっているはずです。レンズは1枚よりも2枚、3枚と重ねた方が、各種の収差を取り除けるのです。ただ、残念なことにメガネレンズは、顔に掛けるものですから1枚にせざるを得ません。従って、収差は残ります。
    さて、以上の前知識を持って頂いた上で、本題の非球面レンズに入りますが、非球面を知るためにはまず、球面及び、球面レンズとは何かを知っておく必要があります。
    透明なガラス玉(球)を思い浮かべて下さい。この球の湾曲した表面を球面といい、この面は、縦方向・横方向とも同じ半径の曲面を持っています。
    この球の一部を切り取ったものが、球面凸レンズとなります。
    glasses_il08
    次に非球面レンズですが、書いて字のごとく球面でないレンズを言います。
    非球面レンズは、球面レンズより、設計が複雑であり、製造コストも高くつきます。にもかかわらず非球面レンズが何故必要なのかと言うと、最初に説明させていただいた物の見え方を悪くするレンズの収差が、球面レンズよりもはるかに非球面レンズの方が少なくなるからなのです。もちろん、非球面レンズにしたからといって「収差」が100%取り除かれる訳ではありませんが、相当量改善されるため、自然(肉眼)に近い視界が得られます。尚、非球面レンズにすると、レンズが薄く・軽くなると説明するケースも良くあります。これは、非球面にすると同じ度数を作る場合、レンズの湾曲が浅くて済むので、レンズ全体の厚みも薄く仕上がります。
    glasses_il09
    最後に、初めて非球面レンズをご使用になる方へのアドバイスを・・・。
    球面レンズを長く使用していた方が非球面レンズに変えた場合、当初違和感を感じる場合があります。例えば、レンズの周辺部を通して物を見ると、度が弱く感じられる・視力が低下する・ボケる等です。この理由は、今まで使用の球面レンズの収差により、レンズ周辺では必要以上の強い度数となっており、眼がその度数に慣れてしまった事が原因と考えられます。非球面レンズは、収差を抑えた設計となっているので、レンズ周辺部でも度数は強くならない為、比較の問題で度が弱く感じられるのです。但し、こういったケースも2~3週間で慣れる場合がほとんどです。
    現在、市販されている非球面レンズは、設計の違いにより3種類に分けられます。以下、簡単にそれぞれの設計による性能の違いを表にしました。非球面レンズを選ぶ際の参考にしてください。

    設計タイプ レンズの薄さ 歪みの少なさ レンズの特徴

    外面タイプ

    レンズの外面(オモテ側)を非球面としたレンズ

    ★★ ★★★ 球面レンズよりも厚み・歪みの点で優れた効果を発揮します。

    内面タイプ

    レンズの内面(ウラ側)を非球面としたレンズ

    ★★★ ★★★ 外面非球面設計の特徴に加え、レンズ周辺部の見え方が非常にシャープ。乱視の強い人には、特にお勧めです。

    両面タイプ

    レンズの外面・内面とも非球面としたレンズ

    ★★★
    ★★
    ★★★
    ★★
    外面・内面の良さを合わせた最高級レンズ。
    値段が高いのが難点ですが、薄さ・歪みの少なさは外面・内面タイプとは比較にならないくらい良いレンズです。
    * ★の比較は、同一レンズ素材での各設計による比較となっており、★の数が多いほど優れています。
  • メガネのレンズ表面のコート膜が少しずつはがれてきてしまいました。

    残念ながら、はがれてしまったレンズの反射防止コート膜を修復することは困難です。反射防止コート付きのプラスチックレンズは、硬い布や汚れた布で強く拭いたり、サウナや真夏の車内のような高温の場所での使用・保管によって表面のコート膜がはがれてしまうことがあるので注意が必要です。
    また、最近の情報(日本医用光学機器工業会のメガネレンズに関する報告)では、ごく身近な家庭の化学製品のアルカリや酸も、コート膜のはがれの原因になっているようです(中性であればコート膜に影響はありません)。特に、レンズに傷がついている場合は気をつけたいものです。それでは、注意が必要な製品をいくつか紹介しましょう。
    まず、石鹸関係は洗濯石鹸も含めてほとんどが脂肪酸ナトリウムが主成分となっているため、pH10前後(pHは7のとき中性で、7より小さいと酸性、大きいとアルカリ性)の弱アルカリ性となります。ハンドソープ、ボディソープ、洗顔フォーム等もほとんどが脂肪酸カリウムが主成分で、やはりpH10前後の弱アルカリ性となります。したがって、これらの製品でメガネを洗浄することは避けた方が良いでしょう。シャンプーについてはほとんどの製品が中性のようですが、リンスについては一部酸性の強いものもあるようです。また、薬用入浴剤はpH8~9くらいの弱アルカリ性の製品が多いようですが、お湯に溶かして使用するという点で、プラスチックレンズの場合は要注意です。したがって、温泉(・・・アルカリ性の場合が非常に多いので)に入る時も、コート膜がはがれてもかまわないようなメガネに掛け替えた方が良いでしょう。
    その他で要注意なのは、カビ取り剤、パイプの洗浄剤、窓ガラスの洗剤、漂白剤等で、これらはpH12~14くらいの強いアルカリ性です。これらがメガネのレンズに付着した時は、すぐに水で洗浄するべきでしょう。
    家庭でメガネを洗浄する時は、水洗いしティッシュで拭き取るのが基本ですが、汚れが取れにくい場合は、中性の表示のある製品(台所の中性洗剤等)を使用し、水ですすぐと良いでしょう。

  • サングラスは、レンズの色が濃いほど紫外線を防ぐのですか?

    サングラスの色の濃さは、単に強い光から眼を守る(眩しさよけ)効果だけで、紫外線(UV)カット効果はありません。色が濃くなればなるほど、眩しさよけの効果は高くなりますが、暗くなるために色の薄いレンズをしている時よりも瞳孔(瞳)が開き、有害な紫外線を眼に多く取り込んでしまう結果となります。
    従って、色の濃いサングラスでもUVカットを施していないレンズを使用しているサングラスは、紫外線を眼に大量に取り込んでしまうため、眼の保護の意味ではかえって悪影響を与えてしまいます。
    夏場にサングラスを購入する際は、色の濃さよりも紫外線カット機能の有無を確認してから購入する事をお勧めします。
    ちなみに、現在販売されているメガネプラスチックレンズは、ほとんどのものが無色でも紫外線カットを施すことがオプションで可能となっています。(新型のレンズは標準装備のものが多くなっています。)
    メガネをお作りになるときは、眼の保護の意味で、無色レンズにも紫外線カットレンズをお選びいただくことをお勧めします。

    →サングラスの機能と効果

  • メガネレンズの「反射防止コーティング」とは、どんなものですか?

    メガネレンズの反射防止コーティングとは、レンズの表面にフッ化マグネシウムなどの屈折率の低い物質の薄い膜を張り、レンズ表面の光の反射を大幅に減らして透過率を高めることを言います。
    メガネを掛けていない場合は100%の光が眼に到達しますが、反射防止コーティングをしていないノンコートレンズはメガネを掛けていると、レンズの表面で4%さらに裏面で4%の計8%の光が反射してしまいます。
    つまり、ノンコートレンズの場合は、レンズを透過できる光は92%で、8%の光がゴースト(二重像・幽霊像)やチラツキを生じさせ、眼の疲れの原因となってしまうことがあります。
    ちなみに現在では、一般に販売されているレンズでもマルチコートと呼ばれる反射防止コーティングが施されていることが多く、このマルチコートは、レンズの種類によって多少の違いはありますが、ほぼ99%の光を透過させるので、ゴーストやチラツキは、ほとんど生じません。

  • UVカットレンズとはどのようなものですか?

    地球をとりまく、オゾン層は、太陽から降りそそぐ有害な紫外線から私たちを守ってくれます。ところが近年、そのオゾン層の破壊が進み、紫外線の人体への様々な影響が心配されています。紫外線は、波長の長い順にUV-A、B、Cの3つに分けられます。この内、UV-Cは最も有害ですが、オゾン層で反射されるため地表には届きません。地表に届く紫外線の約97%を占めるUV-Aは、人体への影響はそれほど強くありませんが、長時間の被爆により白内障や黄斑部の障害を引き起こすと言われています。UV-Bはオゾン層でほとんど吸収され、地表に届く紫外線の3%程でしかありませんが、人体への影響力はUV-Aの100~1000倍と言われており、角膜炎や眼瞼ガンを引き起こすと言われております。最近のオゾン層破壊により、UV-Bの地表への到達量は高まってきており注意が必要です。
    紫外線被爆による皮膚ガンの発症率が高いオーストラリアでは、児童(皮膚の薄い幼少時の被爆の予防が特に重要)を紫外線被爆から守るための3S運動(SLIP:シャツを着る、SLAP:帽子をかぶる、SLOP:日焼け防止クリームを塗る)が政府支援のもとに行われており、外出時のサングラスの着用も指導されています。
    現在日本では、肌のシミ、シワ、クスミ、あるいは皮膚ガンの予防といった観点から、化粧品や衣類などの様々なUVカット製品が開発されています。メガネにおいても、UV-A、B共にカットできるUVカットレンズが発売されています。眼に障害を起こすおそれのある紫外線から眼を守るという観点から、日常使用するメガネに、お勧めしたいレンズと言えます。
    このように、スキーや積雪期の登山の際は、眩しさ防止ということよりも、むしろ紫外線から眼を守るという意味で、UVカットレンズを使用したサングラスの着用をお勧めします。UVカット機能が無く着色だけしてあるレンズ(レンズの色の濃さとUVカット効果は全く関係ありません)は、眩しさは防ぎますが、暗くなったために普段より広がった瞳孔に紫外線が大量に入り込むので、かえって眼に良くありません。
    また参考までに、スキー場では、太陽光からの紫外線と雪面からの間接的な紫外線のエネルギーが強力なため、雪眼炎(セツガンエン)という角膜上皮の炎症を起こすことがあります。これは、俗に雪目(ユキメ)と呼ばれています。雪目は、眼が大量の紫外線を浴びて、8時間位後に急に発病するのが普通です。昼間スキーを楽しんで、夜中に発病するということになります。激痛とともに、結膜が充血し、眩しがったり、涙が出たりします。昼間の疲れで眠っていても、痛みで眼が覚めてしまいます。ただし、眼科へ行って処置してもらえば、2~3日で治ります。

  • メガネレンズのカラーによって、見え方などにどんな違いがでるの?

    レンズカラーには、カラーの種類によって、コントラストが高まってモノがはっきり見えたり表情が明るく見えたりといった「カラー特性の違い」があります。
    それではTPOに合わせてレンズカラーを選び、メガネライフを楽しんでいただけるよう、代表的なカラーについてその特性をご紹介しましょう。
    ■グレー
    ・レンズを通して見ても、裸眼で見たのに最も近い自然な色調が得られます。
    ・顔の彫りを深く見せるシャドー効果があります。
    ・シックで知的な印象を与えます。
    ■イエロー
    ・ヘイズカット(もやをカットし、コントラストを高める)効果が高く、明るく鮮明な視界が得られるので、テニスや野球あるいは射撃といったスポーツに適しています。
    * 但し、濃くしても眩しさよけの効果は、ほとんど期待できません。
    ■ブラウン
    ・ヘイズカット効果があり、明るく暖かい視界を保てます。
    ・シックで優しい印象を与えます。
    ■ブルー/グリーン
    ・室内照明の反射やちらつきを抑え、パソコン作業等での眼の疲れを和らげます。
    ・知的でさわやかな印象を与えます。
    ■ピンク
    ・健康的でイキイキとした肌に見せ、目元も美しく見えます。
    ■バイオレット/パープル
    ・上品さとやさしい印象を与えます。

    →似合うメガネの選び方

  • レンズだけ交換できるのでしょうか?

    レンズのみ交換することが可能です。 レンズ交換

  • 防眩

    ネッツベック コートレンズ
  • 偏光

    TALEX
  • 遮光

    CCPレンズ
  • 色覚補助

    カラービュー
  • 似合うメガネの選び方
  • メガネの基礎知識
  • 子供